● 「ローガン」観て来ました。前評判がかなり良かったので期待していましたが、十分に応えてくれる内容。老いたヒーローと、その惨めな生き様。ヒーローの死と再生。これは『X-MEN』における『ダークナイト・リターンズ』(フランクミラーの)ですね。『あしたのジョー』よりも、『あしたのジョー2』が、『必殺シリーズ』の中で一番『必殺仕業人』が好きな自分には、ストライクなお話でした。監督一緒なのに『ウルヴァリン‥SAMURAI』との温度差がすげーー!

● 劇中にはクラシックな『X-MEN』のコミックが登場しますが、そこで「物語と現実は違う」とはっきりと宣言。その一方で、ローガンを奮い立たせ、安らぎをもたらすのも「一つの物語」であり、『X-MEN』以前のアメリカのクラシックな物語が「ウルヴァリン」の再生を示唆するわけです。この入れ子構造が、物語の中で機能しているあたり「巧妙だなあ」と思わせてくれます。アメリカバンザイにならないように、釘をさしてるあたりも今時の時流を感じてうまい落とし所です。敵のチンピラぶりも、このリアリティラインならではのしょっぱさ。とにかく、アメコミヒーロー映画の「お楽しみ」がほとんどないんですよ。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』みたいな、とにかく楽しい気持ちのいいエンターテインメントに徹した作品(こっちも、もちろん大好き!)がある一方で、同じ年にこういう映画が公開されるというのは、マーベルの(アメコミの)懐の深さを感じましたね。

● そんなわけで、かなりシビれる作品なんですが、予想以上にゴア描写もあるし、重苦しい内容なので万人にはオススメできないのが歯がゆいところです。この春は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーリミックス』『メッセージ』とそれぞれタイプは違うけど、ジャンル映画の当たり年なんじゃないですかね?これから『エイリアン:コヴェナント』(まだ懐疑的)も、『ブレードランナー』(ほぼ期待はしていない)も、『ホームカミング』も『ワンダーウーマン』も『スターウォーズ』まであるなんて!!気が抜けないですよ!

● 夕飯は、中野ブロードウェイ地下の「マグロマート」で買った、800円のマグロブツ(の半分)を乗せたマグロ丼!さすが本マグロをうたうだけあってうまい!脂部分の甘みが最強!ここ、タイミングが合うと、とんでもないクオリティのマグロが安く買えるので油断できないのです。中落ちとかも超お得なんですよ!中野界隈の皆さん、狙い目は夕方かなあ、と思いますのでパトロールの巡回コースに入れておくことをオススメします。

● 明日も元気に週末を謳歌しよう!