● 今日は、NORISHIROCKSのひでつうさんがドミューンに出演するっていうんで、一度覗いてみたかった広尾のドミューンスタジオへ見学に!ユーストリームの人気番組が、どんな感じで、作られているのかに興味があったんですが、なるほど。でした。トークセクションの部分で、演出家は存在せず、番組(イベント)の主催者たちが考えたとおりに進行。それを写すカメラ数台を、調整卓からドミューン主催の宇川さんがひたすらスイッチングして、ストリーミング放送していくわけです。演出、といえば、確かにこのスイッチング部分が演出という事になるのでしょうが、イベントそのものにはノータッチのようです。
● 演出家不在!さらに構成作家不在!(少なくとも本日に関しては)。この事に、否定的というわけではないのですが、テレビの現場にいた人間としてはちょっと不安になる感じです。よって、番組としてのパッケージは、司会進行(今日はひでつうさんが担当)が握る事になるわけですね。知人だから、というわけではなく、最近イベントの司会なんかを数回やらせていただいたおかげで、司会に感情移入する、する(’∀`)。この一言をどう、切り返すの?とか、この空気をどうまとめるの?とか、オレが考えても仕方ない事まで心配する、する。さすが、そこはひでつうさん、上手い事まとめていましたが、実はこれって「司会者のスキル」とはまるで別物ですよね。誰もがメディア送信者になれる今の時代を反映して、「番組」を作るという行為を、よりミニマムに、個人に近づけて行こうとすると、まずいらなくなるのが、演出家と構成作家なんですよ(笑)ちなみに、ラジオの場合なんかだと、やりテのパーソナリティというのは、コーナーごとの構成力、全体の演出力を持ってるケースがあります(一緒に仕事してた大西さんとかね)。これも、生放送という性質上、演出家が絡みにくいゆえに求められるスキルだったりします。
● また、ドミューンに構成作家がいない、というのは当然のようなもんですね。テレビ番組だって、予算のない番組なんかだと作家いらずで、ディレクターが一人で台本書いてたり、企画立てたりするわけですから。特に、ユーストリームなんかの生放送の場合は、作り込む事も出来ないので、はなから「構成」は諦めているところからスタートしてるのかもしれません。「企画」から、必要な要素を構成して、演出して番組にする、というような手間の掛け方は出来ないのです。「今、そこにある現象」を切り取って見せる。これがユーストリームの番組です。やばいなあ、これが主流になると演出家も、構成作家も食えなくなる(’∀`)
● ま、実際、地上波やBS放送含め、練り込まれた番組が求められているという現実もあるわけなので、即廃業という事にはならないと思いますが、プロとしての価値が下がっていく可能性があるという事です。そうなりたくないなら、プロの演出家、作家は、存分に手間をかけて、「現象」以上の面白さを、企画していかなくちゃならないと思うのです。絶対に、「面白いもの」に対するニーズってのは、なくならなりませんよ!これは確実。
● 関連して、構成作家の自分が司会を任される、みたいなケースがありえるのは、主催者側が「現象だだ流し」に不安を感じるからこそ、なのかもしれません。これからのネット配信の司会者は、構成力を求められる、という事でもあるし、オレのような人間もキチンとお金をとれるくらいに「司会のスキル」というのを学ばないといけないと思うのです。
● しかし、トークのDJタイムは、これまた知人のKENSHUさんが大活躍。DJプレイ中の視聴者数があっさり1000人を越えてました。とにかく、出してくる「音」がカッチョいい。これだけでも、並みいるDJの中でも図抜けた感じがするわけですが、KENSHUさんの場合、それが常にデフォルト。それにのせて、遊び心のある選曲(と言って悪ければ、オシャレな気の利かせ方の選曲)が出来るとこがステキです。HIPOHOP色の濃いエレクトロから始まって、ドラムンベースにのっけたJAZZから、ハードなロックへのつなぎとか。今夜もカッコ良かったです!
● 偉そうに「番組」の事なんか書いてしまったけど、要するに「面白い物を作る」ためには、今の時代「個人内」で完パケまで持っていく「力技」も必要になるんだな、という事です。40過ぎても日々勉強です。で、もはや、死ぬほど眠いので、早寝します。おやすみなさい。