● やっと「モデルグラフィックス」10月号読みました。デジタルモデリングの特集。どんな地点から話を展開させるのか気になってたんですけど、これなら納得。ひたすら「現状の事例」と「下準備の話だけ」してる!さらには、面倒なノウハウ講座をあえて避けて「おすすめノウハウ本の紹介」にしちゃうとか、開き直りが素晴らしい。みんな興味はあるんだろうけど、実際に手を動かす人も少ない(やる人はもうネットで情報かき集めてやってる)んだから、今、みんなが読みたいのはこういう内容だよね、という結果なんだと思います。実際、この目線でスタートするデジタルモデリングの入門本はあってもいいと思ってたんですけど、書籍の売上とか考えたら企画も通りにくいのかも。雑誌の特集という形でならなんとか出来た、ということなんでしょうか。オレは雑誌で扱う内容としてはこれが正解だなー、と感じました。

● 劇場版『宇宙戦艦ヤマト』『さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち』の4Kリマスターに引っ張られた形なのか『宇宙戦艦ヤマト』TV版のBlu-rayが再販になります。しかも「一部の音声の磁気録音音声が発見されたので、これまでの光学録音音声からアップデート」さらに映像特典の「初回放送版再現モードの再現フレームをオン・オフ可能」とか、地味なところで「最新版」になってるのが良心的ですね。購入済みの人には「えー?」って思われそうなのを、勇気を振り絞って「今あるものを最大限活かして」という形で製品にしていく姿勢は素晴らしいと思いました。だから、みんな怒らないで!(オレは買ってないので無責任だ)

● 今日は西島大介『ディエン・ビエン・フー』からのスパイク・リー『ザ・ファイブ・ブラッズ』。劇場公開ではなく、Netflix配信で公開され、高評価だったのは知っていたんですが、テーマがテーマだけに気が重くてこれまで視聴してませんでした。スパイク・リーなので当然主人公は黒人。4人の黒人ベトナム帰還兵が、戦死した隊長の亡骸を探しと、埋蔵金を求めてベトナムにやってくる、というストーリー。黒人問題から逃げずに、アメリカ人としてベトナム戦争の功績と、責任にも向かい合うという実に重たい題材を、現在、過去と行き来しながら(過去の戦争編になるとフレームが4:3になり、画質が荒れる!)ブラック・ミュージックに乗せてお気楽ムードで描いています。黒人4人組の中にはトランプ支持の差別主義者がいるのも皮肉。そのあたり、構造が『ディエン・ビエン・フー』と同じ!!モハメッド・アリの徴兵拒否コメントやキング牧師の演説がヒップホップに乗ると、ラップに聞こえてくるあたり凄みのあるオープニングでした。

● 「お気楽」と言ってもとにかくそのドラマはヘビーとしかいいようがないので、見終わってぐったりしましたけど、これ、スパイク・リーの作品の中でもトップクラスに鋭い内容なんじゃないですかね。黒人視点でのベトナム戦争ってこうだったんだな、フランスの立ち位置ってこうだったんだな、ってところを現代に再現して見せる構造の上手さは「なるほどー!」と関心しました。過去のベトナム戦争映画への目配せもしたブラックユーモアも交えながら冒険戦争映画としても成立させてるあたりはさすが。わかりやすくて、刺激的。観てよかったです。でも、内容、時間(2時間半くらいあった)でぐったりしたことには違いないんですけど……。

● ベトナムといえば……生春巻き食べたい……。

● 彼女から託されていたRolifeのプラモドールハウス(?)「SUPER STORE」シリーズの『FASCINATING BOOK STORE』が完成しました。小物のデザインや作り込みなんか、かわいいもんなあ。香港のホビーは「おおまかな」なところがあるけどこういうアイテムがおしゃれパッケージで発売されちゃうあたり夢がありますね。日本国内で、こういうプロダクトにかじを切るところはなさそうだしなあ。ハウス内の小物たちは、プラ材質のインテリアとペーパークラフト。家具は固定しないとガタガタ崩れちゃうので、これから固定します。今、日本で「こういうもの」を作れるなら、床上げした撮影ステージ込みの、映画撮影スタジオと、特撮ミニチュアのセットだよ。バンダイがルミナスサイズで!……そういう企画は上がってるんだろうけど、売上見込が立たなくて挫折してるような気がするけども。……あとは、アオシマかフジミが捨て身の姿勢で出してくるか?!!

● とりあえず使命は果たしたので、あとは自分の「プラモ」と「はりこ」に邁進します。