● 猛特訓を経てKGBの諜報員になった女スパイが苦労するタイプの『ANNA』(ザ・リュック・ベッソン映画で結構面白い)。凄腕の女暗殺者がはめられて苦労する『AVA』(ジェシカ・チャスティンのアクションがかっこよかった)と女暗殺者モノ、女スパイモノの映画をどんどん観ているわけですが、同ジャンルの映画を観ていくと、どれもこれも「だいたい同じ構造」になっていることがわかってくるわけですけど、その「同じ構造」の中で作品の味というのが濃厚に感じ取れるようになってくるわけです。このジャンルを観始める切っ掛けになった『ガンパウダーミルクシェイク』とか『355』なんかは、女だけのチームを組むあたりがニューウェーブ!って感じが「イマドキ」の流行りなんだな、ってわかります。まあ「仮面ライダー」とか「ウルトラマン」も……いや「刑事モノ」も「チャンバラ」も同じような話で、ジャンルを広く眺めていくからこそ見えてくる「面白さ」はあるし、作者が何をしようとしているのか、またはジャンルのいう枠に甘えているのか、も明確になってくるのに似てますね。

● 女暗殺者モノの典型例を上げると以前観た『その女諜報員 アレックス』あたりを平均点に据えておきたい所。『AVA』と作りは似ているんですが、主演のオルガ・キュリレンコの見た目以上にワイルドな魅力で「ありきたり地味女スパイモノ」の典型を娯楽作にまとめた、標準点の映画だったと思います。主演女優の味わいで似たような話をもう1回観る、っていう感じ。

● それと比較したら、昨日観た『ライリーノース復讐の女神』は平均点以上で満足しました。普通の主婦が特訓を重ねて特殊部隊並みの女戦士になって、殺された夫と娘の復讐を果たしていくという、これまでのありきたりな映画だと「男」が演じていたところを「主婦」にスライドさせた作りになっていてちょっと新鮮。SNSで自分の暗殺を明らかにしてオーディエンスの支持を得ていくあたりが現代的な感覚でもありますね。5年くらい前の映画ですけど、適当に面白い。スカッとする。もうちょっとファッショナブルに、とか、知的ミステリ要素をとか加えちゃうと、こういうシンプルな面白さが消えちゃうから、コレはコレでいいんでしょうね。割り切って楽しむのが、このジャンルの作法だと思います。

● 今夜から、ちょっと枠を広げて、少女暗殺者モノにスライドしていこうかと思います。ほらアニメでも『リコリスリコイル』とかあったし……。アマゾンプライムのTVシリーズで『ハンナー殺人兵器になった少女ー』っていうのがあるので、これを行ってみようかな?でも、このジャンル、近年だと韓国映画の『魔女』が面白かったので、ハードル上がっちゃうかな?

● 数年前に友人からプレゼントされた海洋堂のデジタルガレージキット(いわゆるデジタル出力モロにそのままの商品)の「ガラモン」(の一番小さいサイズ)が出てきました!改めて凄い、とは思いますよ。大山竜造形によるガラモンをデジタライズした上で、データを調整して縮小、超ミニサイズでしゅつりょくしたという、アナログとデジタルの申し子!もちろん、こんな超絶ディティールのマスプロダクツはデジタル3Dプリンタがなければ成立しないわけで……。もちろん、あれから時間が経って、今ではさらにこの発展型が可能になる進化を遂げているとは思うんですが……やっぱり、粘土をこねている身からしたらこれは驚異的ですよ。

● せっかくだから塗ってみよう!と思ったんですが小さすぎてどうにもこうにも!このディティールに塗装が追いつかない!!米粒に顔を描くような話ですよ!

● ガンダムとかの多色メカとかじゃなくて本当に良かった!これ、写真に撮っちゃうと大きさがわからないんですよね。目の塗り分けなんて、老眼のオレにはルーペなしでは視認できない、ミクロの決死圏ですもん。肉眼では、ここまで見えないんですよ!何か、誰にでもイメージできる何かと並べてみよう……。

● このくらい小さい!全高2cmくらい?本当にヤバい小ささなんです。