● 『自由研究には向かない殺人』のホーリー・ジャクソンが三部作の完結編として書いた『卒業生には向かない真実』の邦訳文庫版がいよいよ来月に発売になるみたいです。個人的には最初の作品が一番面白くて、前回の『優等生は探偵に向かない』は、いまひとつ!といった感じだったんです。やっぱり、主人公が大人になっていたことが、特有のドキドキ感を失ってしまった気がしたんですよ。でも、その成長こそがヤングアダルト小説の宿命なので正当な進化では合ったんですよね。そんな読者の気持ちを、ラストでどうしめくくってれるのか?展開を楽しみにラストまで付き合おうと思います。
● ここ数日、TwitterとかFacebookで川島雄三の名前を見かけてなんで今?と思ったら、没後60年ということで、ちょっとニュース記事になってるのか。20代の頃に『幕末太陽傳』を観て面白さにびっくりして名画座巡って何本か観て、そのあとレンタルビデオで作品がいくつか観られるようになって……という感じで後ノリ体験しましたが、恋愛モノとかになるとちょっと退屈だったりした思い出が……。やっぱり『幕末太陽傳』と後期の『しとやかな獣』で楽しめる「セリフ合戦」の面白さと、カッコいいワンカットを挟み込んでくる「センスのいい映画」を撮る(ここ10年は見直すこともなかった)監督という認識です。よく考えたらU-NEXTとかアマプラでも結構配信してたんですね。配信で観る川島雄三!なんかちょっとイメージが湧かないよ!でも、ヘンテコ度合いが薄いせいか、岡本喜八みたいなサブカルでの再評価みたいなものはないんですよね。庵野秀明が岡本喜八ネタをやるとみんな過剰に反応するのに、川島雄三っぽいことをやっってもスルーされちゃうという。
● 秋葉原、上野間の高架下って、ちょっとオシャレ系のお店が入ってたり、いろいろ使われてる事は知ってたんですけど、なんと「キャンプの練習地」にもなってたんですね。なかなかうまい発想!キャンプブームだからこそなんだろうけど、練習って必要なのか?これまでの当たり前でいうと、当然最初からソロキャンなんて危ないから、それなりにできる人と一緒に何度か体験して、色々学んだ上でそれでもいざソロでやると失敗もあったりするのがキャンプ初心者、だと思ってたんですけど、そもそもキャンプを教えてくれるのがユーチューバーしかいなくて、さらに「死んでも失敗はしたくない」世代からしたらニーズはあるよね。キャンプ初心者同士の交流も生まれるかもしれないし……、とか、思ったら「ソロキャンプの時に声がけしてくる他人がいて怖い」みたいな話もあったりして、難しい世の中だなと思いました。特に女の人は見知らぬおじさんから声をかけられるのが嫌だ、ってのはわかる(オレだってその様子、シチュエーションによっては怖い)けど、ソロキャンプってそういう怖さと常に隣り合わせなんだと思ってた(だから自分は嫌だなとも思う)。いつの間にか、安全安心なソロキャンプ場っていうのが当たり前になってたことにびっくりだ。安全に楽しめるレジャーが増えることはいいことだと思うけど「アウトドア趣味」の意味は変わるよね。タフでも、ワイルドでもないアウトドア!
● 無印良品って、ものを売るのが上手いな!プロだな!と思うことが本当に多いんですよ。「このクオリティのものをこの値段で売れるのか?」みたいなオトクな商品もあるし、逆に「言い方ひとつで高め値段で納得させちゃう」みたいな商品もある。トータルで「無印で買って満足」みたいなところがあると思うわけです。最近関心しつつ満足したのはバウムクーヘンの不揃いシリーズ!バウムクーヘンを作るにあたって、きれいな体裁にならなかったものを「不揃い」と称して売る、ちまたでもよく見かけるやつです。ただ、スーパーの安いバウムクーヘンに比べたらちょっとお高い。そもそも、無印のバウムクーヘン(丸いやつ)は、明らかにお高めなんで、それに比べたら安い!ということなんです。食べてもおいしいし。
● そこで感じるんですけど、無印の不揃いバウムは、見た感じ「不揃いだな」と思えないんですよ。だって、通常のバウムクーヘンより「不揃いバウム」の方が棚が広いし、商品数も種類も豊富なんですよ!「不揃い」がビシ〜っと並んでる、そんな「不揃い」ある?!もしかして「不揃い」を作るための工場ラインがあるのでは?と疑ってしまうくらいに、きっちりした不揃いなんです。ちょっとお高めのバウムを、不揃いというブランディングで、ちょっとだけ安くする(でもスーパーのやつより高い)。この絶妙さ!!
● プロ中のプロ、無印良品から、ものを売る人はまだまだ学ぶことがたくさんありますね。ちなみにこの「コーヒーバウム」は値段相応においしいので、スーパーのものよりちょい高いけど不満は全くありません。レトルトカレーはクオリティ高いけど、お値段も高い!!と思うので滅多に買わないです。