● 神木くんの『大名倒産』の予告編を観たの何度目だ?って思っちゃった。最初に観てから数ヶ月立ってると思うんで、もう、とうの昔に封切られていると思っていたけど、公開はまだまだ先なんだな!
● というわけで「こりゃあ、すぐにスクリーン今週中に消えちゃうな」と思ったので、焦って『ブラック・デーモン 絶体絶命』見てきちゃいました。ポスターは「めっちゃ『ジョーズ』なんですけど!!大丈夫か?と思ったら全然大丈夫じゃなかった!!すごく変だけど、なかなか面白かったです!(ちなみに平日夕方でお客はオレ含め9人!)
● まず、この予告編が曲者!予告編だと70〜80年代のパニックアクション映画みたいなノリなんですけど、実際はホラー映画的なタッチなんですよ。サメ映画としての面白さもさほど感じないです!改めて予告編見たら「『ITそれが見えたら終わり』のスタッフが……」とか出てるのがヒントになってましたね。何しろ、アステカの神のたたりの話ですから!!それでいて、晴れ渡った青空と開放的な大海原。このシチュエーションでホラーをやっちゃう、というのが面白いところです。海沿いの荒んだ街と、アステカの神の逸話とかでムードろ盛り上げつつ、いらんことするガキの行動にハラハラして、廃墟的な油田基地でいやな空気を醸し出し、偵察に海中に潜航すれば、まさにホラー定番の「そこ行っちゃダメ」感!シチュエーションづくりがアイディア満載。
● だから、サメの見せ方とか本当に工夫もないし、キャストの繰り広げる親子の話とかダサいんですけどあまりストレス感じない(オレは)んですよ。お話の流れ的にも「え?なんでそんなことするの?」みたいな整合性とれない部分もあるんだけど、最低限の理屈で乗り切っちゃおうという雑なところも、シチュエーションのヘンテコさで許しちゃえる。アイディア勝負の映画なので、人間ドラマとか、感動とかわりとどうでもいいんですよ。人間の自然開発批判みたいな目線も入ってくるけど、まじでどうでもいいところですからね、そこは。ただ「これまでと違ったことやろう」というトライはわかるし、カットによっては「それがちゃんと実を結んでる」ところもある。だから、バカバカしいところもチャーミングに思えました。フラフラ揺れる手持ちカメラは予算がないから(マトモな映画だったらそんなカット使わない、または撮り直すもん)だと思いますが、それもホラー映画っぽい。ロッテントマトで批評家筋の点数がやたら低いのも納得です。
● なので、この予告編で、パニックムービーとか、スペクタクルとか、アクションとかを期待している人は残念!この予告編、その方がお客が来る!と踏んで騙しに来てますよ!でも、オレみたいに「この映画なにか起こるかも?」というレベルの興味で行くと「あ、当たり」ってなると思います。みんなで劇場に行って盛り上がろう!みたいなことは言いませんけど、配信や、金曜ロードショーで登場したらぜひ観てください。あくまでホラー映画の変奏曲として楽しむこと!オレは珍体験ができてとても満足しました。
● 『MEGザ・モンスターズ2』は、きっといつものステイサム映画だと思う(それはそれでオレは好きなんだけど本当なら山路和弘の吹き替えで観たい)から、ナイスなサメ映画好きはそっちを観たほうがいいだろうと思いますし。
● しかし、予告編で見た「勘違いから始まった交換日記」みたいな女子高生の恋愛映画、カッコいい男の子は高橋文哉、或人じゃなないと!じゃないか!何度も取材したから、親戚のおじさんみたいな気分になっちゃったよ。お!おっきくなったな!って。あと、新宿ピカデリーだと、予告編前「カイタク」っていうWebサービス(営業先を広げる紹介サイト?)のCMがあるんですけど、そのサービスのキャラクターが「うさんくさそう」なキャラデザインで、まるで国民クイズの司会者みたいなんですよ。このサービス、信用していいのか?って思っちゃうくらいに、人を騙しそうなルックスなの。これ、CMとして大丈夫なのか?わざとやってる?って見るたびに思っています。
● 胡散臭いと言えば、仮面ライダーギーツに出てくるネオンちゃんのお父さんのUターン土田みたいな人。あの年頃で、あごひげも相当うさんくさいな、って見かけるたびに思うのでした。
● サメ映画、ひとつ消化!ということで、今週は『スパイダーバース』もあるし『ザ・フラッシュ』もあるから忙しくなるぞ!まだ『ミーガン』も『ワイルド・スピード』も観てないし……