● 先日ファントムギフトを聴き直しているということを日記に書いたら「ザ・サイクロンズ」もいいよ、と薦められたので聴いてみたら、これもまたカッコよかった。20年もやってて、しかもまだ現役だった。GSというよりも、マージービートでガレージパンクの感じ。関西のライブハウスはザ・50回転ズもそうなんだけど、こういうカルチャーが残っているということなのか。懐かしい、とかいうのとはちょっと違うんですよね。めっちゃ原始的だけど、オルタネイティブとかそういうのじゃなくて、適当にひねくれてる。90年代の臭い。ネオGSの臭い。

● 今日はわがやについにモグネチュードンがやってきた。だからスペクトルマンの思い出を書きます。オレたちが子供の頃の「土曜日の夜」といえば子供番組のゴールデンタイム!。仮面ライダー、キカイダー、デビルマン、快傑ライオン丸、そして8時だよ全員集合、まで。 その先陣を切ったのが、フジテレビで7時から放送がスタートした『宇宙猿人ゴリ』でした。それまで土曜の7時台といえばボウリングだのボクシングだの今一つ子供心に頃に乗れない感じの番組が並んでいたところに「ガチの子供番組」堂々登場というわけです。明らかに「猿の惑星」ブームに感化されていたことは子供心にもわかったけれど『帰ってきたウルトラマン』の放送もまだ始まっていない頃「ゴリラの宇宙人が怪獣を操る」「それを阻止する正義のヒーロースペクトルマン」という要素てんこ盛りの内容はオレたちのニューヒーローとしてインパクトは十分。クラスでもかなり話題になったと思います。「スペクトルマンゴーゴー」はみんな歌ってたもん。

● その数ヶ月後に NET(今のテレビ朝日)で始まった7時半からの仮面ライダーと合わせて俺たちはテレビを大人たちから死守することになるわけです。 仮面ライダーは一文字隼人編に入りカラッとした明るさで子供達の人気者になり、徐々に「スペクトルマン」は『仮面ライダー』の前座番組的な印象になっていったような気がします。オレ個人も圧倒的に仮面ライダーに夢中になっていって、「何があっても観る番組」に格上げ!一方、スペクトルマンは「お祭りの夜とか、特別な行事がある時はなんなら観るのを諦めてもいい番組」くらいに優先順位が落ちてしまったくらいだから……。同じ年、金曜夜7時に『帰ってきたウルトラマン』がスタートして圧倒的なスケール感で大スターになり、冬には日曜7時に『ミラーマン』と『シルバー仮面』がスタートしちゃう。オレの中であれよあれよという間にスペクトルマンはちょっと憂鬱なヒーローとしてなんとなく2線級に落ちていき、クラスでも話題に上ることなくひっそりと最終回を終えてしまった印象です。それでも基本的には「観るべき番組」だったし、全体的に「独身男性が好きな弁当」のように「茶色い印象の画面」は当時の友達や、視聴環境(旅行先や、前後に合ったイベント)と合わせて結構覚えていたりするのです。栃木の親戚の家に泊まりに行った時、到着するなりあわてて人の家でテレビをつけて視聴したのが「ザリガニンド」だったな、とか……。そのあと後番組として登場した『快傑ライオン丸』になって、元気を取り戻すんですけど、オレはもうその時期、東映脳、テレマガ脳になっていたから、同じ時代劇ならテレマガがプッシュしていたNET金曜夜の『変身忍者嵐』だったし、土曜は8時から始まった『人造人間キカイダー』に興味がシフトしていっちゃうんですよ。

● しかし怒涛だったなあ、あの時期の土曜夜。7時から『快傑ライオン丸』たまに『海のトリトン』7時半から『仮面ライダー』8時から『人造人間キカイダー』8時半から『デビルマン』(たまに9時から『キィハンター』)。絶対にテレビの前から離れられない幸福な時間だったよ。そうやって「いわゆるテレビっ子」になっていったんだもんなあ。その先鞭をつけたのがスペクトルマン(宇宙猿人ゴリ)だったんですよ。

● と、いうわけで、ガチャをガン回ししてスペクトルマンが激ダブりした挙げ句、入手できなかったモグネチュードン、本日ついに入手!ゴキノザウルスといい勝負のボリュームで満足!きぐるみにここまで似せる精度ってガレージキットでもなかなかないレベルなのでダブっても安い、というのはそのとおり。ガレージキットだったら作る方の手間も含めて3000円では無理だから……。牙だってちゃんと抜けてるんですよ!

● お腹の(背中の?)チャック隠しのヒレが別パーツになってる丁寧な仕事よ(マスダヤのソフビはなぜかここ蛇腹のモールドが入ってたんですよね)!!ただ、ちょっとイメージより「茶色」すぎる!ここは個人の裁量だな。オレはリペイントすることにしました。ナマズ成分が欲しいしね。