● 念願の「スパイダーマン:ホームカミング」観て来ました!面白い!
● 面白いところをいくつも挙げていけば、大変なことになるので、特に良かったところ。何よりもどのキャラも「気がいい」。ピーターはもちろん、バディを組むデブい子も、驚くことに、あのヴァルチャーまで(いや、悪いやつなんだけども)!世界征服とか、社会への怨恨とかではなく、家族のため、生活のために強大な力を使う!このタイプの映画では、目的の小さい悪役は「映画がショボくなる原因」となって来たけど、今回はその取り回し、役どころが効果的で、むしろ「スパイダーマン」世界のスタンダードを描く上で、その「小悪党」っぽさがドラマに深みを与えているのが驚き。よく考えられてて面白い!!何より、「え/ヴァルチャーってかっこ悪いヴィランじゃねえの?」って思ってた自分にとって、驚異の「カッコいいヴァルチャー」!痩せたせいか(年取ったせいか)マイケル・キートンのブルースウェイン顔も感じず、最高のヴァルチャーだったんじゃないかと思います。
● そんな枠組みを生かして、スパイダーマンの「ささやかな感じ」の活躍が、すごく楽しかった。これまでのスパイダーマン映画が、高層ビルの間を飛び回る爽快感、万能感を一つのカタルシスに落とし込んでいたけど、今回、それはなし。ぴょんぴょん飛び跳ねてる感じが、むしろ、観客に身近な感覚をアピールしていて新鮮、かつ可愛らしい感じです。特に、でぶねこ抱えてるスパイダーマンとか、「アベンジャーズ」では、まずやらない微笑ましさ。全体のタッチが、「親愛なるスパイダーマン」を思わせる仕組みになっているところが面白いポイントです。あと、コミック版スパイダーマンの「おしゃべりしながら戦う」っていうイメージを、いかに軽薄に、不真面目に見せないか?というところで、ジャーヴィスのようなAIとのやりとりを作って、口数の多いピーターを見せていたとこはアイディア賞だと思いました。
● 細かいとこで、コミックファン、ヒーロー映画ファンへのサービスが多いのもお楽しみどころ。ピーターが「ビッグバンセオリー」のTシャツ着てたりとか、キャンパス内にブルースバナーの肖像画飾ってあったりとか。この辺りは、ゆくゆく、まとめサイトとかで描く人がいるだろうなあ。あと、アイアンマンでお馴染みのジョンファヴロー監督が、役者としてここまで活躍するとは!!この遊び心も監督の若さゆえか?あ、ジョン・ワッツは個人で公式サイト持ってるような、イマドキな人なんだな。
● 滑り出し快調!あの気だるそうな女子と、デブちゃんとの三人組による「高校生スパイダーマン」の続編を早く観たい!と思わせてくれる、最高のコミック映画でした。あ、そういうスパイダーマンが読みたいな、と思ったら「スパイディ:ファーストデイ」なんて邦訳が出てるのか。絵のタッチも可愛らしいので、読んでみようかな。(これまで、スパイダーマンのコミックといえば、シリアスなド傑作「ブルー」を推していたけど、今は気分がそうじゃないって感じなのです)
● 明日は、どうにも片付かない家の書籍を大量に処分する予定。多くの友人、知人は、本の分量で困ってると思うんだけど、こういうとき「処分するか否か」の基準になるのは「もう一度読む、読まない」だったりするんですけど、そうなると「もう一回は読むよ、読みたいよ」というものばかりで、何の解決もしないんですよね。だから、「あと20年、その本を抱えていけるかどうか?」を基準にすることにしてます。それだと・・・ま、少しは改善しますよ(全然、解決はしないくらいなんだけど)