● お、ファインモールドから鳥山明デザインのワールドファイターコレクションが、新パッケージで再販されるみたいですよ!巨匠の没年になってしまいましたが、このシリーズは鳥山明が模型業界に残したひとつのエポックだと思うので、こうやって丁寧に再販がかけられていくのは嬉しいですね。さしが、ファインモールド!魂の会社だなと思います。

● しかし「ミリタリー」というホビージャンルは、どうも時代的にはこれまで以上に日陰者になっていく感じがします。宮崎駿はじめ、模型ファン、ガルパンまでひっくるめてオタクって「ミリタリー趣味」と並走してきた感じがあったんですが、鳥山明もその筋の人ではありましたからね。そして、ミリタリーのエッセンスをピックアップするセンスがなにより80年代的でポップだったんですよ。

● アメリカの大学で、無人のモノホイール(大きな車輪の内側に運転手が収まる乗り物)が開発されたらしいです。グリーバス将軍も乗ってたけど、確か「スチームボーイ」にも出てきてたから、スチームパンクな印象もあるし、1930年代から作られてきた構造ではあるんですよね。ただ、これほど、ロボっぽい乗り物はないから、無人にするとさらに未来感が増してワンダーな気持ちになりますね。

● でも、こいつが無人で走ってきたら「げえ!ザンスカール?!」って思ってしまう気もするなあ。

● ガイ山さんから教えてもらったんですけど、大昔に出ていた中岡俊哉の怪獣本『世界の怪獣』が、あのシカルナ工房から復刊されてたんですね!基本、オリジナルの怪獣ばかりで、ウルトラも東宝も関係ないんですけど、見聞記のようなスタイルで書かれているあたりは、のちの中岡俊哉のスタイルの原型なのかもしれないです。オンラインショップでは、2冊セットで販売しているみたいですけど、イベントでも購入できるみたいだし、ちょっと興味あるので購入を検討しよう!!

● 本といえば、和智正喜先生の新作『仮面ライダーBLACK SUN 異聞/イブン』。本当ならKindleの方が読みやすいんですけど、電子書籍化がまだみたいだし、どうしても読みたいので買っちゃいました。映像作品としてはあまりにも……そして、東映公式の監視の目が厳しそうなIPである『仮面ライダーBLACK SUN』を、どこまでいじれて、どんなふうに料理しているのかが気になるんですよ!

● もしかしたら、読む前にもう一度、あの作品を見返すべきなのか……。いや、まて、それはさすがに……。で、2話まで頑張ったけど……全共闘風の学生運動に「怪人差別反対運動」として描いているんですが、60年安保闘争、全共闘、内ゲバへの流れとかぜんぶひっくるめて「学生運動」としてるってことですよねえ。制作者サイドは「架空の日本で、現実とは関係ありません」と言っているけど、「階級闘争」「反差別」に目覚めたあたりで崩壊した全共闘の学生運動と90年代以降の人権系デモの印象もダブらせてるし、陰謀論もひっくるめてくるし、都合に合わせた雑な時代認識にしか思えないんですよ。政治問題に無知な若い世代が、政治問題をフィクションのモチーフにしてるデリカシーの無さがとにかく薄ら寒く、これについてはもう……。白石和彌の映画が嫌いなわけじゃないし、旧日本軍がどうこうってホラ話はミカドロイド含めてむしろ好物なんですけど、「怪人」の設定まで含めてひっかかるところが多すぎちゃって……。というわけで、原作(?)作品には早くも挫折してしまったので今夜はもう読み始めることにします。

● 今、『仮面ライダーBLACK SUN 異聞/イブン』を読む時が来たのだ!