● 「方舟」の大ヒットから「十戒」も売れてる作家、夕木春央の過去作「サーカスから来た執達吏」読み終わりました。大正時代を背景にしたレトロなムードの冒険譚かつ、本格と言ってもいい心理トリックの展開。頓狂な探偵役なども備えていて、そのムードに収める筆力まで含め、決してポッと出の作家でないことがよーくわかりました。むしろ「方舟」の方が、新境地を狙った(強いて言うならイマドキのミステリとしてのヒット)野心作で、むしろ本質に近いのはこちらの作風なんだろうな、と。そんなわけで、同じく大正時代を意識して、乱歩的な世界を目指したデビュー作『絞首商會』も読んでみようかなという気持ちにさせられました。そういう目筋がつくと「方舟」も再読する気になるかも?(基本的に途中はふわっふわした話だけど、ラストの展開は面白い)
● うーん。やっぱり気になるTwitterの日本語誤用。こんな事書くと「なんとか警察だ」って怯えちゃう人がいるけど、昨日も「地獄の釜の蓋が開く」を「とんでもない恐ろしい事態になる」みたいな意味で書いてるのを見かけて、ほんと「聞きかじった雰囲気の良さそうな言葉を勝手に当てはめるのはやめろ!」と思っちゃうわけです。(たぶんパンドラの箱の蓋を開けた、のバリエーションのつもりなんだろうな)。でも、やっぱり若い人が使う「雰囲気」ならぬ「ふいんき」は全くの誤用で、これがなあなあで慣用になってしまうのはやだなあ(だって、物を知らないことからはじまってる誤用だから)と思うし、「執拗に」のつもりで「必要に」って書いちゃうのも日本語としておかしいし、差し出す方が「献本させていただいた」ってうやうやしく使う言葉を、もらった側が「献本された」って書くのは礼儀としてどうなのよ?と思うんですよ。「私は今日、吉野家で牛丼を召し上がった」って言うのと同じだもん(「このケースは職業が「作家」や「ライター」だったりするからなおさら)。そういうTwitterや個人のブログなんかでありがちな誤用を見ると「ああ、この人もか……」と思っちゃう。理由は、その昔、呉智英が「すべからく」に怒っていたのと同じ。「賢そうなつもり」でそれっぽいと思いこんだ日本語を使う「さかしさ」がみっともないからです。ああ、気になる!が、表向きはスルーしています。ひと言言えば、その手の賢しい人との間には絶対、角が立つに決まってるから。気づかなければ、今後、そのみっともなさとともに歩んでいくがいいよ、と思いつつ。
● いや、びっくりしたのはこの前作ったカルボナーラ。リュウジのレシピを真似したやつ。実際、味の好みもあってリュウジレシピは「なるほど!」って思うこともあるし「あれ?これはそこまでではないな」ってのもあるんですよ。ただ、今回は「この先、ここまで美味いカルボナーラは作れないと思う」とまで言い切ってたのと、え?そのチェダーチーズ、家でよく食べてるやつ!!って思ったから。
● パルメジャーノ・レッジャーノでもなく、ここまでコクが出せて美味しさに違和感ないカルボナーラになるなら、チェダーチーズやってみるか!って気になりました。で、結果、とても美味しい。好きなカルボナーラを出すイタリアンレストランに引けを取らない感じ。
● しかも、この作り方だと「失敗」しないんですよ。ふつう、カルボナーラ作るときって卵を入れるタイミング考えないとボソッとしちゃうことが10階に2回くらいある。でも、これなら大丈夫。まずとろ~りとしたカルボナーラになるのですごい。売れてるだけあって、ほんとこれは発明だと思います。次にカルボナーラ作るなら、またこれやっちゃうかなあ。(家にチェダーチーズあれば)間違いないレシピですよ、これ。おすすめ。
● 最近彼女がガチャガチャの肩ズンフィギュアのホゲータを入手して喜んでいたけど、我が家での「初ホゲータ」だな。ホゲータは出会って、選ばれなかった(ごめん、ニャオハを選んじゃった)ときのあの唖然とした顔が忘れられなくて、心にひっかかかってたんだけど、こいつを可愛がることで罪の意識が軽くなるかな?と思っています。もひとつ、最近我が家のポケモン仲間に加わったのがニンテンドースイッチの新タイトル『帰ってきた名探偵ピカチュウ』のポケモンセンター早期購入特典「名探偵ピカチュウ ふわもふフィギュア」だ!
● 映画版よりも、ちょっと幼い感じにチューニングされてるけど、声は山寺宏一。
● しかし、今はゲームをやっている場合ではない!来週はいよいよ、お墓の引っ越し本番だ。