● 今日は朝方まで怪獣チャンネルの編集作業をしていたので、昼まで寝ちゃった……。日曜だし、いいよね……。

● で、時間があったから、いつかやってみたいと思っていた「暗殺者のパスタ」作ってみることにしました。去年あたりにイタリアで流行ったらしくて(実際はイタリア人シェフのインスタグラムで)、ついづいして日本のイタリア料理のシェフなんかが真似して作り始めたのが1月くらい。イタリアでは家庭で作ってる人は多いけど、お店で出してるところは数少ない、といういわくつきの料理なんです。なぜかというと材料は、トマトパスタなんですけど明らかに作り方が尋常じゃないんですね。で、作った人はみんな「美味しい。これは単なるトマトパスタじゃない。ぜんぜん違う!」と言ってる。奇異なるじゃないですか!!

● というわけで、今日は、そのドキュメンタリーです。作り方はインスタ、You Tube、ブログなどでチェックした10人くらい料理人のレシピ、動画を参考にしています。

● オレは彼女と一緒に食べるので2人前換算で進めますよ。ニンニクを4かけくらいみじん切りしてオリーブオイルできつね色になるまで火を通します。

● そこにみじん切りにしたタマネギ1/2個を投入。透き通るくらいまで炒めます。カレーのように飴色を目指さなくていいので比較的あっさり。要は、パスタに甘さを出すためなんですけど、オレの場合はここでさらに砂糖小さじ2も追加。食べ物は甘さが加わると大概美味しくなりますからね。で、そこにカットトマトの缶詰半分を投入。水分がなくなってペースト状に近くなるまで炒めます。これはトマトでありながら、トマトの酸味をやわらげるため。で、ここからが問題なんですよ。火が通ったトマトペーストの上に、パスタ2人分を直で入れます!「アホか?!こいつ料理したこと無いのか?」っていう感じで、正直こちらも不安になります。水分がなけりゃどうにもならないので、まずここでコップ2杯くらいの水をぶっかけ投入。

● 炒めたペーストを乗っけたりして、パスタがしなってきたところで木べらでパスタをぎゅうぎゅうフライパンに押し付けていきます。超強引!でも、みんなこうやって作ってるんですよ!なんとなくフライパンに収まってきた状態がこちら。

● ペーストは、パスタの上に避難させつつ、ここでもぎゅうぎゅうパスタを押し付けて「パスタをフライパンで焦がしていく」んです。これが暗殺者のパスタ最大の特徴。イタリア人も「おこげが食べたい」って感覚なんですかね。で、こちらも様子を見ながら焦げすぎないようにたまに水をかけていきながら約3分。適当なところで裏返してみます。ほら、かた焼きそばみたいに下になってた部分のパスタの表面が焦げてるでしょ?このくらいがいいみたい。ひとによっては、もっと黒くなるまで焦がしてる料理人もいました。

● 焦げてるし、固まってるし大丈夫化?と思いながら、ここまできたら水をコップ3杯くらい投入してパスタの半分がお湯に浸かるようにします。ここで、オレは「うまみ」付けにコンソメ小さじ2と、塩4つまみで味付け。

● 混ぜながら加熱。水分も徐々に飛んでいくので、茹でが足りないな?と思ったら適宜水を足して煮込んでいきます。ここから6分くらいですね。だいたい汁気がなくなってフィニッシュ、という状態まで持っていきます。様子を見ながらなので他のことをしながらは絶対ムリ!でも、これ作っているときは、パスタと言うより完全に焼きそばを焼いてる屋台のおっちゃんの気分です。

● 盛り付けたらオリーブオイルをひとまわしかけて、パルメザンチーズを多めに。オレはバジルもパラッとちらしました。で、完成!!

● 食べてみてびっくり。たしかに「トマトパスタ(ポモドーロ)」とはぜんぜん違う!!まず見た目。色が、ケチャップ多めのナポリタンみたい。これは煮詰めたトマトと、おこげの茶色が混じってるからでしょうね(これが血の色を連想させるので、暗殺者、というらしいです。物騒すぎるmネーミングだろ!)。しかも味もすごい濃い!濃縮されたトマト成分を麺が全部吸い込んでいるので、超濃厚な味わいんですよ。「くどいくらいトマト」と言ってもいい。あと、パスタ自体も半分くらいカリッとさせてるので、見た目は柔らかムードなんですが食感が固めなんです。ちょっとゴワゴワする!小麦粉の焼けた香りもするからか、イタリアンと言うより「アメリカ料理」みたいなワイルドさがある味ですね。

● 結果。とても美味しいトマトパスタだったけど、作る手間が通常のパスタの倍はかかるので、とにかく面倒!もしイタリア料理店に行って食べようとしたら、具もないのに、値段は倍くらいしてもおかしくない。じゃないと対応できないですよ。だから、普通のイタリアンではメニューにはないんでしょうね。「おいしい」ということは「成功した」と言ってもいいんですけど、今後はよっぽどのことがないと作りませんね。本当、こんなにコスパ(お金じゃなく)が悪いパスタは無いと思います。

● そんなわけで、今や目先の仕事がみつかっていない、金銭的にとても不安なおじさんが、暇だけはあるよ!とパスタを作った話でした。