● 楽しみにしていた『ザ・バットマン』観に行ったんですよ!新宿のTOHOシネマズ。そしたら、週末だけあってすごくお客でいっぱいなんですよ。しかもすごい女の人だらけ!!すげえ!!まさか「バットマン」効果?とか思ったらそうではなくて、同時間帯にBTSのライブビューイングがあったから。なんとハコ3つ!で同時公開。

● そりゃそうか……。バットマンで女の人が溢れかえるわけがない……。そもそも『ザ・バットマン』午前中だったり、夜遅すぎだったるで、夕方からの上映時間が少ないんだよなーと思ったら、このせいでハコが抑えられてたのか!なんにせよ、ロビーの9割が女性客っていうのは、初めて体験しました。

● で、肝心の『ザ・バットマン』、上映時間、約 3時間はさすがに長ぇ〜!!でも、予想していたよりずっと面白かったなあ!

● 雰囲気は、ほぼ『セブン』みたいな殺人事件捜査もの。要するにジェフ・ローブの「ロングハロウィーン」が元ネタっていうのはほんとだった!って感じです。だから、自分としては不思議なことにコミックのバットマンをイメージできて楽しかったというのが本当のところかも?バットマンのパロディ的なムードの強かったティムバートン版や、完全に映画独自にキャラ化されていたノーラン版に比べたら、相当コミックの匂いがするミステリ的な展開。だから、「重厚」とか「文学的」みたいな評もあるけど信用しちゃダメだよw。「重厚」なんじゃなくて、サスペンス映画なだけ。重厚というには展開にはむしろスピード感ある(長いけど)し……タッチがドライで陰気なだけじゃないか?これが「重厚」な映画だったら、ほとんどのサスペンス映画、スリラー映画、ミステリ映画が「重厚」ってことになっちゃう。重厚だったらやだなあと思ってたので、ビビって損しちゃいました!むしろホラーに近い猟奇的なムードもあって娯楽作(ちょい社会派風味)です。バトルのアクションも一撃、一撃に重さのあるガッシリ系の殺陣で、ノーラン版よりも見応えあるよ!あと、執拗に雨を写し込んでるの、単純に手間かけてるなーって感心しちゃった。あれだけ雨降らすのマジですごいお金かかってると思う!!

● しかし、途中までサスペンス映画なのに、唐突にヒーロー映画になるクライマックスはちょっと「とってつけたよう」な感じ。あれが「これをやればヒーローものブロックバスター映画」に見えるでしょ?って言い訳にも思えて違和感はあったけど、多くのお客の満足感を満たすためには仕方ないといえば仕方ないですね。ラストでニルヴァーナのお馴染み曲がかかっちゃうのはちょっとチープ(個人的には邦画の感動的なラストシーンでXJAPANの『ENDLESS RAIN』かかっちゃった!みたいな印象)で苦笑しちゃった。予告編で使ってたのはいいけど、本編のそこでかけちゃうのかよ!!と。けど、そこは、今回のブルースウェインにカートコバーンを重ねたという事だそうだし、何しろ若い世代のためのバットマンだから仕方ないか、と割り切ることにしました。

● トータルでは面白かったですよ!オレが嫌がってる「バットマンの首」も詰襟マントが威力を発揮してて気にならなかったし、バットモービルも暴走する『クリスティーン』みたいでカッコよかったし!リドラーもゾディアックみたいで気持ち悪くてよかった。

● ちなみに、劇場の売店で見かけた初デートっぽいムードのカップルのやりとりが面白かった。グッズ売り場で「バットマンはダークナイトではさあ……」みたいな浅いうんちくをかましてた彼氏が彼女に「グッズとか買う方?」って聞いたら「私マーベル好きで、推しのヴェノムの劇場グッズはフルコンプしてて」ってガチ勢で、彼氏が「え?ヴェノム?観てないや」「スパイダーマンは?」「テレビでしか観てない」「あ、そうなんだ……」みたいな感じで……。この後は『バットマン』観るのかな……。どんな感想戦になるんだろう?浅い男の子がガチ女子にギャフンと言わされるところが見たい!!

● あと、スーパーの食品売り場で見かけたこのポスター。

● え?2022年にこのセンス?これ、わざとですよね。「アッハッハ」だもん、わざとだよね。これは、缶サワー好きの購買層を「こういうのがいいんだろ?」って完全に馬鹿にしてんのか?って、広告の冷たさを感じちゃいましたよ。これを一周して笑える余裕がオレにはないなあ……。