● スパイブームに乗って、遅ればせながら「エージェント:ライアン」をitunesで視聴。散々、悪口を書かれてたみたいだけど、実際観てみたら、ちゃんといいところもありました!クリス・パインは、甘ちゃんのヤサ男っぷりがちゃんと出ていて個性発揮だし、新たなジャック・ライアンのエピソードゼロの配役としては悪くはない。ケヴィン・コスナーもかっこいい上司を演じていてこれもいい。

● お膳立ては悪くないのに、出来上がりがイマイチなのはやっぱり、新しいアイディアが見当たらないところ。せめてワンアイディアでいいから「おお、その目線はなかった!」っていうのが欲しかったなあ。とにかく、徹頭徹尾「どこかで見たシチュエーション」で構成されてるんですよ。あ、細かいとこで、一つだけ発見があった!「ロシアの監獄で使う拷問の方法」。これは勉強になりました(’∀`)。全体に、今時流行りの007的なハードでシリアスな路線と、ロジャームーアの007的なコミックヒーロー的な路線を両方取り入れてるんですが、それもちょっとチグハグで、結局、どっちの良さも上手く取り入れられてないというところも企画上の問題かもしれないです。ジャックライアン=アナリスト、ってっキャラなんだから、せっかくなら、そこをもっと際立たた作りのものが見たかったですね(肝心の、推理シーンがあんなに淡白じゃあなあ)。それから、キーラ・ナイトレイの「お荷物っぷり」がかなりうざいんですよね。

● 今のご時世、スパイ物を成立させようと思ったら、単純なロシアVSアメリカ、中東VSアメリカみたいな古式ゆかしい構図だけではリアリティないんだろうなあとは思いました。そういう意味で、スパイをまともに映画にしようとすると「キングスマン」「007」や「U.N.C.L.E」みたいな、レトロスタイル(あえて、一緒にくくってみました)でのコミック的アプローチが立て続けに作られているのは正しいんでしょうね。あとはスパイでもなんでもなくなってる「ミッション・インポッシブル」シリーズみたいな方向性か・・・実録物か。「ブリッジ・オブ・スパイ」みたいな。

● ジャック・ライアンは、現在、リブートするのに難しいのかも(クランシー原作というところが)。そんなわけで、クリス・パインは今後「スタートレック」に専念してくれていいです。明日は仕事の合間を縫って「コードネームU.N.C.L.E」行きますよ!

● あ、まるで関係ないけど、ダンガンロンパの小説版、今度は、佐藤友哉だ!表紙は高河ゆん!なんか、すげえ!!