● お盆に帰省したものの、実は歩いていける我が家のお墓はすでに引っ越し済。お墓参りは車がないとちょっと行けない山の上の市営の合同墓地にいってしまっているのでした。炎天下に、療養中の母を連れ出すつもりもなく……。と、いうわけで、家の仏壇に線香をあげておしまい。まあ、お墓参りなんて生きている人間の都合によるものなので、そんなものでもいいのだ。来年あたり、母が元気になったら、妹に連れて行ってもらおう(背骨を骨折してコルセットつけて生活してたけど医者に直談判して先週にはコルセット外したそうで、今もまあまあ元気ではある)。

● 著者の意向、だと思うんですけど、電子書籍になっていない作家っているんですよね。漫画家だと水島新司とか。小説家だと、村上龍は出版社通さずに直接自分で電子出版しているらしく、電子書籍化されていない作品も多いんですよ。「五分後の世界」とか「愛と幻想のファシズム」とか、転換期にある代表作がなぜか電子書籍になってない。ヒットメーカー、東野圭吾もそう。電子化されているのはごく一部の著作だけで、初期の「十字屋敷のピエロ」をはじめとするいわゆる「新本格」時のものも、映画になるという「ブラックショーマン」も電子化されてないんですよ。

● で、映画になる機会に読んでおこうと思って、文庫になっていた『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』とついでに隣に並んでいた初期作品『仮面山荘殺人事件』を買いました。

● そんなわけで、これが盆休みにはピッタリ。午前中はダラダラ、「ブラック・ショーマン」を読みながら家で過ごしました。さすが、ベストセラー作家、先日まで読んでた『虚無への供物』と比べちゃなんだけど、めちゃくちゃ読みやすいし、話のテンポも心地いいよ!売れてる本に今更こんな感想書くのも恥ずかしいけど、ちゃんとおもしろいなあ。このところ、新進の作家の珍妙なミステリとかばかり読んでたから、改めて「日本語がそつない」って大事だと思いましたよ。

● 夜は友人を誘ってファミレスに。恒例の夏休み、これにて終了。明日には東京に戻ります。