● 今日は、本当に「はじめまして」の人からネット経由でドキュメンタリーの構成の仕事の相談あり。かなり丁寧なプロセスでのメールだったので感心したのでお返事も丁寧に返しました。ただ、近年よくあるパターンで、どうも「ディレクター」の役割がわかってないようなんですよ。制作フローが書いてあったんですが、ディレクターが「調整役」くらいの感じで扱われてる。

● これは、ここ数年ずーっと言い続けているんですけど、映像制作で「ディレクター」という仕事が理解されていないんです。さすがに映像制作会社だと、ディレクターがトップに立ってからいろんなことが動き出すんですけど、今は「映像制作会社に頼むより自分たちでも出来るんだ」という人たちが増えてきている(たぶんYouTuberとかWeb動画がその実績を作っている)確かに、カメラはスマホでもそれなりの画質のものが撮れるし、カメラマンが必要なことはだいたい理解出来る。編集もPCやアプリで出来ちゃうから「出来る人がやればいい」位に考えてる。音声、照明は完全に忘れ去られているけど、まあ、バイラル動画くらいだったら照明なしの自然光撮影、音声はスマホの同録カメラと、スタッフのアフレコやAI音声でもなんとかなる(本当はクオリティがクーンと下がるけど)。だけどディレクターという存在が必要なことに気が付かない。

● だから映像制作経験のないチームが、映像を作る!ってことになると、途端にディレクター不在になることが多いんです。それなりのディレクター雇うには予算がかかりますからね。結果どうなるかといえば、マーケティング担当とやらの作ったラフ案がクライアントチェックを受けて、具体的なことが定まらないまま現場に降ろされるんですよ。クライアントのふわっとした要望をまとめたままロケやライブ配信に入ったりするからマトモなものが出来るわけないんです。なんとかなってるのは、その場しのぎでディレクターまがいの指示が出せるカメラマンを雇えた場合くらい。

● ディレクターって、スタッフ間の調整もするけど、何をしたいかを明確にした上で映像の方向性を決める、「作る側の主体」なんですよ。内容、編集、構成、なんなら仮ナレーションまでタッチする。ドキュメンタリーならなおさら、「主体」がなければ「カメラマン」もオレたち「構成作家」もどこへ行ったらいいのかわからない。構成作家はディレクターが「作業を進めるうえで大事な台本を作る」ポジションであって、それ以上ではないんです。ところが、近年のひどい現場ではディレクターという名のぼんやりした調整担当者しか存在してないので、方向性のまとめから、事前の画作りプラン、恐ろしいことにスケジューリングまでオレがやらないと形にならなかったりするんです(先日やったテレビの情報バラエティとか……)。ディレクターは大変な仕事なので作家以上に高額のギャラをもらえる特殊技能者なんですよ。それだけに、いないと話にならない!!ディレクターって言っても伝わらないなら、監督、とすればわかってくれるのかな?「監督がいないと映像なんて出来ませんよ」と言えば理解してくれるのか?

● と、いうような話を含んだ上で、ご丁寧に提案と、ラフな見積もりをお出ししました。予想以上に時間かかっちゃったから、……仕事になればいいなあ……。

● Twitter(X)で「中古レコード店の店員を捕まえて、知識を開陳する年寄が迷惑」的な流れができていて、「中古カメラ屋でも」「鉄道模型店でも」「名画座でも」など、いろんなバリエーションが出てきていて、SNS以前のマニアの承認欲求っていうのは存在したんだよなあ、と思いますね。今なら、TwitterやFacebookでブツブツやるか、youtubeチャンネル作って配信やれば、迷惑かけないからまだマシなのかな。岡田斗司夫みたいな話術や、興味を引くネタがあれば、それはそれで需要がありますからね。なにより、わかりやすいこと、そして語り口、大事ですよね。迷惑になるのは、たいがい「話が面白くない」からなんですよ。

● お、「CITY THE ANIMATION 公式ファンブック」これは、京アニショップ限定販売なのか?それとも一般書店でも買えるのか?面白かったし、なにより「かわいい」から興味あるんですけど。予約しちゃってもいいんだけど、ちょっと動向を見守ろうか。

● 今夜は、馴染みの定食屋さん「7seki」さんで豚焼き肉たまごのせ定食!おまけにつけてもらったひじきハンバーグも、唐揚げも美味しい!あと、お土産に「柿」までいただいちゃった!いつもごちそうさまです。

● 昨夜は夜中までさぎょうしちゃったけど、今夜も一段と寒いから早めにベッドに入りたい……。