● 本日、仕事終わりで「シン・ゴジラ」二回目観てきた。初回のようなサプライズ的興奮は薄れたものの、やっぱり面白い。面白さの要素として、やっぱり「庵野監督の悪ノリ」がある。いや、自分にとっては、その悪ノリが面白さのすべてと言ってもいい。庵野作品の悪ノリは、多くの場合、過剰なマッシュアップで表現される。恐れずに言うなら、ネタ作品だ。それは、DAICONフィルム版「帰ってきたウルトラマン」から「トップをねらえ」「エヴァ」に至るまで一貫してるし、自分はそここそが面白さだと思っている。何しろ並大抵の表現者と違って、庵野監督は超一級のオタク。ネタの選定眼の制度は高い。だからこそ可能な、たたみかけるようなマッシュアップ(リスペクトやパロディといい雨言い方もあるけど、俺はピンとこない)というわけだ。オリジナルを超えて濃密な二次創作とでもいったらいいか。
● よく「すべての創作物にオリジナルなんて物は無く、全ては過去のコンテンツのつぎはぎで作られているのだ」なんてことを言うけれど、それはやっぱり正しい。ただ、多くの表現者は意識的にか、無意識的にか、何らかのオリジナルに自分なりの個性を宿して、自分の作品として表現する。オリジナルが何だったのか?なんてことを作者自身が忘れてしまうほどの熱量があるからこそ、作家は、作家として胸を張れるわけだ。でも、庵野監督はちょっと違う。オリジナルが何か、誰よりもよくわかっていて、しかもそれを確信して物語上に配置する。その塩梅に全霊を傾けているように思える。それが、今回の「シンゴジラ」の最大の魅力ではないか。これは、真顔の悪ノリ映画なのだ。この辺りが、同じジャンルムービーを「マッシュアップ的な方法論」で作り続けている井口監督や河崎監督との大きな差だと思う。テレゆえか、常にニヤニヤしたふざけかたをしてしまうからだ。
● そんなわけで、世間一般の面白がり方とは違うかもしれないけど、「悪ノリ」ネタ映画としては尋常じゃないレベルで面白いのが今回の「シン・ゴジラ」だと思っていて、情報かたで咀嚼しきれないレベルのネタ映画だからこそ、二回目も存分に面白いのだ。この感じは、オレにとっての「庵野作品」が最高!って思う魅力の一つだなあ(もちろん「シンゴジラ」には災害シミュレーション映画としての面白さもあるから、それだけで語るのも失礼な話なんだけど)。「怪獣映画」ってのは「SFアニメ」と似たような単なる便宜上のカテゴライズであって、いろんな怪獣映画があるわけです。ウレタンとゴムの匂いがしてくるような昭和ゴジラみたいな怪獣映画も、ド派手でケレン味たっぷりのゴージャスなエンタメとしてのパシフィックリムみたいな怪獣映画も、みんな大好きだよ!
●あとは、この映画がきちんと興行収入をあげて、怪獣映画の今後につながればいいなあ。

