● 渋谷に「喜楽」というラーメン屋さんがあって、これはもう、なんていうか、あまり冷静に語れないレベルのマイフェイバリットのお店なのです。ラーメンのレビューってネット上に溢れてますけど、ラーメンほど評価が難しい食べ物ってないですよ。どんなに親しい人とでも、なかなか共有できない壁がある。子供の頃に食べた味の刷り込み。青春時代に食べた思い出。雑誌や漫画で読んだうんちくの影響。いろんなフィルターがあるから、個人によってまるで評価が違う。いや、そりゃあラーメンに限らないんですけど、雑誌のラーメン特集を始め、これだけ世の中にラーメンレビューが溢れているからこそラーメンは「論争」のタネにもなる訳ですよ。で、喜楽。その「中華そば」が、すごく美味しいんです。オレには。他人が、美味いというかどうかは、責任持てないんですけど。今日、半年ぶりくらいに行ったら、やっぱり美味かった。昔からメインで厨房を仕切ってたおじさんがいなくなってたけど、味は変わらず。

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● カテゴリでいうと、台湾のラーメンなんでしょうね。平打ち麺で、ちょいコシがある。スープは鶏出汁のしょうゆ味ですが、焦がしネギの風味がメイン。具は、もやしと、煮卵(昔、この店ではクロンボ、と呼ばれてた)と、チャーシューのみ。現在流行りのタイプではないし、そうかと言ってスタンダードなの東京ラーメンみたいな「懐かしい味」でも決してない。始めて食べた人は「なんだこりゃあ」と面食らってしまうかもしれない(ラーメンだけに)。さらに、調理のこだわり、みたいなものが前面に押し出されているか?というと、そういうわけでもない。麺は、オーダーがあった人数分、バサッとまとめて大鍋に入れて、職人さんが割合アバウトに目視で、一人前ごとに引き上げるタイプ。まあ、カウンターからその様子を見ていて感じるのは「ずいぶん乱暴なんだなあ」という感じですよ。

● 麺が美味い!とか、スープが絶品!とか、チャーシューがジューシーで!など、それぞれのパーツに関しても過剰な褒め言葉が思い浮かびません。どれもこれも「まあまあ美味い」レベルです。・・・そうですね、特筆すべき点があるとすれば、もやし!もやしは最高です。自分が知る中で「ラーメンの上に乗っているもやしの美味しさ」という意味ではナンバーワンです。シャッキシャキで、水っぽくない。しかも、焦がしネギのスープとの相性が素晴らしい。もやしなくして何の喜楽か!!もやしの美味しさゆえか、「この店のもやしは調理前に、すべて『もやしのヒゲ』を手でむしって処理している」という話を聞いたことがありました。本当かなあ・・・。そんな繊細な作業をしている厨房には思えないんですけどねえ。まあ、そんな話を信じる人もいるくらいに、このラーメンのもやしはうまいのです。

● 渋谷でラーメンといえば、唐そばに、一蘭、といった全国的に有名なお店もあるし、現在流行りの煮干し系も、一部に熱狂的なファンを持つ二郎インスパイヤ系、天下一品といったジャンク系もあります。自分にも、味の気分というのがあるわけで、常に「喜楽」に行きたいわけでもないのですが、オールタイムベストでいえば、渋谷一。いや、ひょっとして、東京一好きなラーメンかもしれないです。

● まだ食べたことのない方がいたら、物は試し、トライしてみてください。間違っても最初から、タンメンだの、五目そばだの、もやしそばだのに流されないよう。くれぐれも「中華そば」一択でお願いします。

● あの当時、それなりに知られたペーパームーンの等身大ホシノルリが再販!?なぜ、現在?しかも40万!!・・・懐かしいなあ。造形も懐かしい(’∀`)。せっかくなら、今の造形力で最新モードのホシノルリが見たかったなあ。