● 『ガールズ&パンツァー』劇場版、観てきました。冒頭はカメラアングルとか凝っていて被写界深度のあるカットとか。戦車の回り込み、履帯の挙動、広角レンズ風カットとか。とにかく、冒頭のエキシビジョンは「お!」と思ったカットがいくつもありました。あと、あのディティールは劇場の大画面ならではだなあ。すげえな、劇場版。と思ってたんですよ。でも、見ていくうちにだんだん変わってきた。そもそも、そういう「すげえ、すげえ」ってので押し切るタイプのアニメじゃないんですよ。

● 前半バトルパート、ドラマパート、後半ドラマパートってざっくり分けちゃっていいと思うくらい、構造はシンプルなんですが、とにかく、戦車によるバトルシーンが楽しく、観ていて飽きないほどです。その最高のバトルパートが時間にしておおよそ2/3を占めてます。普通は、さすがにバトルシーンが多すぎで、バランス悪いなと思うところだけど、そうはならないんですよ。素晴らしい充実度!って感じ。いや、不思議なもので、むしろ、もっとバトルシーンを!ドラマパートだるい、とさえ思ってしまうほど。(あの段取りが作劇上必要だし、キャラに思い入れある人にとっては大事なのもわかるんだけど)

● ちなみにガルパンのドラマ性について言うと、多くのキャラが、かなり類型的なリアクションしかしないので深みがあるとも思えず、やや平板なんですけど、それが、この作品のライトさに繋がってるのも事実。欠点にはなってないんですね。要するに、深く考えず「ああ、そういう理屈づけで強引に進めちゃうのか」とニコニコしながら楽しめば良い、という程度のドラマなんですよ。そういう「ガルパンイズム」は劇場版でも健在で、安い、と言やぁ安い。でも、それでいいんだよな、とも思います。感情移入なんてのも、難しい話じゃなくて「キャラと触れ合った時間」みたいなものが関係してるんですよ。だから、平板とか、安い、とか言ってもテレビシリーズを楽しんできた人には、ちゃんとグッとくる感じになってますんでご安心を!後半戦のバトルは「あざといなあ」と思いながらも、オレも燃えましたからね。

● これまでのキャラはオールスター総登場。全員に、ちゃんと見せ場なり、存在感なりがあって、さらに存在感のある新キャラまで複数投入してくるという賑やかさ。(お気に入りのカチューシャも、アンツィオ高校も大活躍しててよかった!)それでもなおかつ、あの時間枠に収まってるんだから素晴らしいと思いますね。監督の采配、お見事って感じです。やっぱり、戦車プラモ作りたくなるなあ。

● プラモといえば、モデルグラフィックスはガルパン特集だったのか!今日、紀伊国屋の前まで行っておきながら忘れてましたよ。明日にでも買おう!(そして、さらに戦車作りたくなるに違いない)写真は3年前に作った2号戦車(青く塗ってみましたVer)

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● 「よつばと」の新刊もうすぐ発売なのが楽しみですが、劇中に登場する熊のぬいぐるみのジュラルミンが、あずま完全監修でシュタイフから発売って、ちょっとすごい。何より「メェ〜」と鳴くのがいい。

● 明日は一日中忙しくなりそうだから、今夜のうちに土曜の講義の準備をしておこう。ちゃんとやってから寝よう。寒いけど。